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金銭消費貸借契約に基づく増担保が認められなかった事例


平成19年1月30日 東京高裁判決 金融商事判例1260-11

<事案>

1 A、Yに対し貸金債権56億円、担保としてAとYが共有する土地(本件土地を含む。Yの共有持分10分の8)のうち、Yの持分について根抵当権設定。なお、この金銭消費貸借契約には以下の増担保特約あり。

「借主または連帯保証人について第4条に掲げる事実が発生し、または発生するおそれがある等信用状態が悪化した場合、または前項により提供した担保について滅失または価額の値下がり等のため担保が不足した場合等、貴社が債権保全のために必要と認めるときは請求によって直ちに貴社の承認する担保若しくは増担保を差し入れ、または連帯保証人をたてもしくはこれを追加し、または債務の一部もしくは全部を弁済します。」

2 本件債権、AからB、BからXと譲渡。

3 X、上記土地の10分の2持分を保有していたところ、X,Y間の共有物分割裁判により、本件土地の全部をYが取得することとなった。

4 本件土地については1のとおり抵当権が設定されていたが、Xは、Yに対し本件土地について以下の仮登記仮処分命令を得た。

(1)登記の目的:抵当権設定仮登記
(2)原因:平成2年4月2日金銭消費貸借金42億5000万円のうち金3億円
(3)債権額:3億2000万円
(4)利息:年8.5%
(5)損害金14.6%
(6)設定者Y

<請求>
上記4の抵当権設定の本登記手続をせよ。

<判決>
●結論
Xの請求を認めた原判決に対し、原判決を取り消し、Xの請求を棄却。

●理由
1 本件増担保特約はYが為すべき行為として多様な行為を列挙。そのうち債務の弁済については担保の設定とは異質。また、特約には連帯保証の追加第三者所有物への増担保設定などXとYとの合意のみでは実現できない行為も含まれている。
2 Yの所有物への増担保についても対象物件、担保の種類、内容等設定される増担保等と特定するべき事項について定めがない。また、本件の増担保として特定の不動産に抵当権を設定することが予定されていたと認めるに足りる証拠もない。
3 よって、本件増担保特約によって、Xの請求のとおりの増担保等が設定される形成権がXに付与されたものと解することはできない。
                                                          以上

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